りゅうちぇるさんの訃報
「死ぬ前に誰かに相談できなかったのかな?」
「私なら気軽に相談にのるのに」
なんてSNSでよく見かけるけれど自殺を意識している人の相談にのる事はものすごく自分のエネルギーと時間を使うし、覚悟がいる。
なんだかんだ愚痴を聞いてあげればスッキリするだろうとか、慰めたら落ち着いてくれるだろうくらいの感覚なのだろうけれど、自殺を意識してる人の悩みがその程度で解消できる事はまずない。
そして中途半端に関ってしまう事は、結果的に相手に孤独感を上乗せする事になり逆効果な事もある。
相談を聞くなら最後まで付き合ってあげる覚悟が必要。
その結果、相手に依存されたとしても逃げ出さないくらいに考えておかないと解決なんてしてあげれない。
そしてメンタルだけ支えれば良い訳ではなくて、物理的に働きかけて解決してあげる必要があったりする。
自殺を考えている人はそこまでしてあげないといけないくらいに、心身共に弱っている。
「でも、ほっとけないし」
最後まで付き合う気がないなら、その感情を抑え込んで関わらないようにする強さも大切。
圧倒的な孤独感で、藁にもすがる思いの人に対して半端に期待感を持たせる事は悪だ。
そして、自殺する人の瞬間的な衝動は簡単に抑えれるものではない。
その瞬間にそこに必ず自分がいてあげれる訳でないから。
実際に私は何もしてあげれなかった。
そして、自殺した人をSNSで叩く事はクソだと思うけれど、妙に美化する事も良くないと思う。
決して自殺は褒められた事ではないし、美化されている事実がまた誰かの自殺のトリガーとなるケースもあるだろうから。
「そんな訳ないでしょ、理解できない」
追い込まれた人の精神状態を理解する事はできない。
少なくとも私はできなかった。
自身の両親が統合失調症や躁鬱であったけれど、その病気に付き合いはするものの精神状態を理解してあげれた事は一度もない。
逆に理解できた時は、自分自身がマズイ状況だと思っている。
結局は我々がする事出来る事ってのは騒ぎ立てる事ではなく、ただ受け入れるだけなのかもしれない。