ブローウィン110Sとは

ルアー解説

いよいよ8月中旬にブルーブルーから発売されるブローウィン110S。

110mmのシンキングミノーは、フィールド問わず出番が多く汎用性が高い。

だから様々なシーバスアングラーの使用頻度が高いジャンルであり、結果的にブローウィン110Sもまたユーザーの方々の期待値が高くなると思っている。

今回はそんな発売間近のブローウィン110Sについてのお話。

私がブローウィン110Sを預かったのは、2021年の中旬。

その時にはある程度開発が進められていて、確か12番目のプロトだったと記憶している。

当時のプロトは現行の物とさほどシルエットは変わらず、既にルアーとして色々な意味で詰められた状態であった。

当時のブローウィン110Sは、港湾や地磯や河川どこでも活躍する汎用性の高いミノー。

同様に汎用性の高いブローウィン125Fを彷彿とさせる見た目ではあるが、けして似たり寄ったりのルアーではない。

それは125fのようにシャローフィネスではなくレンジ感や使用感の差別化がしっかりあり、どこかのフィールドに特化という訳ではないが明確な使い所が見えるプロトだった。

だから主観ではあるが、コンセプトは聞くまでもなく理解はできた気がした。

どこでも誰でも使えるがゆえに曖昧なようで、実際は一本筋が見えてる感じ。

そのくらい使用感や見た目から、ブローウィン110Sとしての着地点がわかりやすいプロトだった。

そしてブルーブルーのラインナップの中で、他で変わりがきくルアーがないから選ぶ理由や使い時も理解しやすい。

という事はユーザーの方々にも【ブローウィン110Sとは】を理解してもらいやすいと感じていた。

そこからは微妙な違いを更に詰めていく作業。

開発は進み20番目のプロトあたりからAタイプとBタイプの投げ比べを。

【ブローウィン110Sとして】を詰めていき、2022年の年末あたりにはタイプA.B.Cと3種類を投げてまた悩み詰めていく作業。

そんな流れを経て、2023年の夏に製品として販売される事になる。

ここからは、そんな製品の使用感について書いていこうと思う。

PE1号リーダー5号での扱いやすい。

私はPE1.5号リーダー6号あたりで使用しているけれど、このあたりの強度があるタックルでも特に違和感はない。

フックはスリーフック。

少し脱線するけれど開発当時、工場長へのフィードバックのついでに提案させてもらったのがツーフックだった。

110mmの全長とその他考慮してみるとバランス的に可能ならツーフックの仕様も面白いのではないのかな?と当時は考えていた。

ただブローウィンシリーズは巻きや流しはもちろんだけれど、ジャーキングも定番アプローチの一つ。

飛ばして誘うジャーキングはルアーが外掛かりになるケースが多いから、絡めとるようなフックセッティングの方がキャッチまで辿りつきやすかったりする。

となると、やはりブローウィンシリーズという事もあり今回もまたスリーフックに落ち着いたのだと思う。

あと、スリム系のミノーはボディが細いから大きなフックは抱きやすい一面がある事もスリーフックに落ち着く理由の一つ。

そのあたりがスリーフックである理由だったりする。

話は戻し使用感としては、高い直進安定からくる低速から高速の実用リトリーブスピードの守備範囲が広い。

アクションは動画で見て頂くとして、リトリーブアクションの中で妙な動きをしないので破綻しにくい。

感覚としては適度な引きおもり、巻き感、アングラーへの伝達もよく、ジャーキングの入力がシビアでないので誰もが使いやすいタイプだと思う。

多少雑なジャーキングの所作でも操作でき、ブローウィン110Sが水の中で耐えるから飛び出しにくい。

だから足場の高さもそれ程選ばず、ロッドの向きもそれほど意識する事なくジャーキングできる。

という事はジャーキングの動きとしては、行き足がつき過ぎないテーブルターンのようなスライド。

入力に対してちょっと自分でブレーキをかけるような距離感でありつつ、しっかりと横方向に頭を振る動きを見せる。

要は移動距離を抑えて長く誘えるタイプのジャーキングアクション。

このあたりもブローウィン125Fと差別化されている所。

レンジ感はブローウィン125Fよりも下で、ブローウィン140Sよりも上。

ブルーブルーラインナップの隙間を埋める良いレンジ感だと思う。

実際に私が使ったシチュエーションは、港湾エリアの堤防や浮桟橋。

よく耐えて足元までキレイに泳ぎきろうとする性能と港湾はとても相性が良い。

常夜灯下の明るい所で、ブローウィン110Sのジャーキングは是非とも試して頂きたいアプローチ。

短い距離を長くジャーキングした時に、いないはずだったシーバスが湧いてくるシーンはとても高揚した。

あとは地磯エリアで潮流に合わせた流しもできるし、ピンでジャークして誘い出し。

サーチベイトとして魚を探すアプローチではなく「ここにいるだろ」ってピンでしっかり誘うイメージで使っている。

私だけでなく全国のテスター陣が様々なフィールドで使用しているから、そちらも是非参考にしていただきたい。

ちょっとながくなったけれど、そんなブローウィン110S。

お楽しみに。

タイトルとURLをコピーしました