オレの夏休みはリバーシーバス【後編】

釣行記録
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令和で一番高揚して笑顔になった前回のリバーシーバスから二日後。

どういう訳か私は川に立っていた。なんと、手にはロッドを握っていた。そしてウェーダーを履いて、ゲームベストを着ている。ゲームベストのドリンクホルダーには綾鷹の抹茶が刺さっていた。

そう。また来てしまったのだ。河川に。

しかし今回はなんだか前回とロケーションが違う。どこまでも歩いていけそうな浅瀬に、高級ミネラルウォーターと称して売れる程にクリアな水。そして前回の雨模様とは打って変わって晴天無風。かわりといってはなんだが、私の全身から警報レベルの大雨が降っていた。

またまた始まったのだ。山先亮一さんが寺岡寿人を子守する一日がw

まぁでも、仕方ない。

「寺ちゃん、河川の狙ってたシチュエーションで開拓成功したわー!」

なんて、いまだリバーシーバスの興奮冷めやらぬ私にラインしてきた山先さんが悪い。まさに火に油である。という事で、実釣開始!

最高を超えた最高

「爽快だ…汗だくだけど実に清々しい」

バシャバシャと川の中を歩く。ナイロンウェーダー越しに伝わってくる水の冷たさ。夏の晴天無風に日陰なしという過酷なシチュエーションで、涼をとれる唯一の手段である。

そして、前回のポイントよりも更に広大な自然。感覚的に空の蒼も、草の緑もなにもかもが前回の倍以上になったように感じる。やはり最高だ。

「寺ちゃん、この辺からやってみよか!」

と山先さん。フルキャストして届くか届かないかといったくらいの川幅に、水深がない割に図太い流れがドスンと横切る状況。狙いどころとしては、足元と対岸の際、そしてボトムの地形変化といったところなのだろう。

互いに先発はスプーナー110F。理由は、スプーナー以外の手持ちルアーで釣れるイメージが湧かないから。そのくらいの流速だった。

ドリフトの釣りで重要になってくる【ターンする瞬間】に、凄まじい流速の中で餌として認識されるルアーは限られてくる。私が言うその凄まじい流速の定義があいまいではあるけれど、例えとしてはこうだ。

「寺岡さん、激流すぎて釣りになりません」

と今まで同行した事のあるアングラーさん達が言った時に、私もそう感じた事はない。その時の返答としては…

「いや、まだまだ全然流れ弱いですよ」

といった感じである。これで、今どのくらいの流速の中で釣りをしているかを察していただきたいw

シンペンだとターンした瞬間に破綻して水面を割る。ミノーだと水面を割らないにしても暴れすぎる。だけど、スプーナーなら釣りになる。そんな状況。

他愛もない話をしながら、あっち行きこっち行きと二人が移動を繰り返しスプーナーをひたすら投げ込んでいく。

答えこそ返ってはきていないが、それでもスプーナーをずっと投げていられる感覚はある。

途中で山先さんの友人であるリッジラインの永井さんと伊藤さんと合流し、しばし談笑。その時間で感じた事は、【敵として見られていない事】

…何言ってんだ?って思うだろう。しかし、敵視というかライバル視というか。いかに欺こうかと内心考えつつ、友好的に接してくるフリをする釣り人はたくさんいる。私はそれを察するし、それが大嫌い。それならば、興味ないから関わってくれるなと思うし、口にするタイプだ。

しかし、永井さんと伊藤さんからはそんな事に囚われない釣り人としての大きな余裕を感じた。きっとそれぞれがそれぞれのブレない世界観があるのだろう。山先さんも含めとても素敵な空間を持つ人たちであった。会話の内容とは別でねw釣り人の空間の話。

といった感じで、しばし休憩を挟み再度エントリー。

残り時間は僅かだが、焦らず現状を楽しみながらスプーナーでやりきろう。結果、魚が釣れれば答えあわせになる。

立ち位置を変えつつ、ただ漠然と投げるのではなくイメージを再現する事を繰り返す。

全てが意味のあるアプローチを心がける。

諦めずひたすらに。

すると…

スプーナーだから最後までやりきれた

最高だった。

とにかく最高だった。

山先さん、永井さん、伊藤さんありがとうございました。そして、お邪魔しました。

また間違いなくお邪魔しますw

これには私の最高な夏休みは終わりを告げた。

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