時刻は午前0時。朝からずっと止まない雨の中、地磯へシーバスを探しに行く事に。一時は大降りだった雨も、今はパラパラといった程度で勢いは弱まり釣りに支障はない。しかし使い古した赤いレインは、実際にはレインとしての機能を無くしジワジワと雨が染み込み少しだけ肌寒い。風邪を引いては本末転倒だから、長居は無用。短時間プランの釣行。いざ出陣。
初春のイカナゴパターン?
シーズン的にはそろそろイカナゴが出てきて、少しづつメバルやシーバスなどのフィッシュイーターの活性が高くなってくるであろうといった感じ。一方でサヨリも入るシーズンでもあり、いち早く産卵を終えた、いわゆるアフターと呼ばれるシーバスの群れが浅場へ接岸し回復の為サヨリにつく。
3月13日現在、イカナゴとサヨリ両方のベイトを確認済みでまずはイカナゴが溜まっている地磯エリアへと足を運ぶ事に。ちなみにイカナゴが溜まっているといっても、まだまだシーズン初期。イカナゴの密度的にはかなり薄い。
結論としては、三時間粘りメバルからの反応だけ。
メバルのサイズ的には抜群で量型揃い。バイトもそこそこあり専門で狙うならかなり楽しめそうな状況。やはりイカナゴは出てきている。が、シーバスからの反応が全くないからあまり意味がない。
イカナゴにつくシーバスは浮いたり沈んだりとレンジの入れ替わりが激しい。上しか探っていなくても、三時間も釣りをすればレンジが入れ替わったシーバスの反応があってもいい。が、全くだったのでこのポイントは見切り、一旦そっとしておく事に。
そして夕方の釣り。イカナゴ界隈ではあるもののポイント的には夜中の場所から離れた地磯へエントリー。漁港の灯りが絡む地磯エリア。イカナゴの幼魚は日中はボトム付近で右往左往し、夜になると砂に潜ると聞く。しかし成魚に関しては夜でも活発に活動する。そして、イカナゴは灯りに溜まる性質がある為に漁港付近はイカナゴパターンの一級ポイントになる。
そしてこのポイント、地磯でありながら漁港の灯りが海に刺す。流れも多少ある。間違いなく一級ポイント。勝負は日没後に灯り付近でイカナゴの密度が濃くなったタイミング。
フリッド90Sやスライドベイトなど小粒で飛距離が出るシンペンで狙うも無反応。ならばと、良いタイミングにブローウィン140Sを飛ばしリフト&フォールでアプローチ。優しくロッドを起こし少しフォールを繰り返す事数回。
コンッとバイト。
反応してくれるだけ嬉しいが、サイズを狙いに行けるシーズン。経験上、こんなタイミングでこのサイズが先に食ってくる時はサイズを狙いにいきにくい。大型がいないとは言わない。きっといるんだろうけど、セイゴが暴れる中で狙って釣るのは至難の業。ポイント移動を決意。道中に見つけたサヨリの通り道から、夜の溜まり場を見立てサヨリにつく大型のシーバスを探す事に。
サヨリパターンのランカーシーバス
PM8:00
夕方のサヨリの通り道から見立てたポイントへエントリー。実際にサヨリが溜まっているかどうかは、ライトを照らしてみればわかるが今はしない。昔はサーフの波打ち際に溜まったサヨリをライトで散らし強制的に沖のブレイクまで追いやるとボイル祭り…なんて事をしていた時期もあったけれど…
とりあえず流れの強い所からアプローチ。セオリー通り本流と反転流の釣り。時折ルアーがベイトに接触する感じはあるが、肝心のシーバスからのコンタクトは無かった。
スカーナッシュ140Fから始まり、ブローウィン140S、スプーナー110Fなどとローテーションしながら探るも何もなし。
ここは潮位が高くなると帰れないポイント。今は大潮という事もあり、みるみる上がる潮位。ここからは少し目線を変えて帰りつつシャローエリアを撃つ事に。使用するルアーはブローウィン165F。サヨリパターンに非常に効果が高いルアー。飛距離と入りすぎないレンジとダウン方向でも扱いやすい性能はサヨリパターンとの相性が抜群。
歩いては足を止め撃ち…歩いては足を止め撃ち…
繰り返す事数回。
水深はおそらく2m程。足元の潮も沖の潮も一定に左から右へ流れる。ブローウィン165Fはダウン方向で流していくと…
ドン!
手前まで寄せて気づいたフック一本の浅掛かり。ロッド操作でフックの多点掛けをして無事ランディング。
「でかい」
サヨリパターンのランカーシーバス。
この為に頑張った。
自分で探し歩いた末の最高の一匹。
高揚せずにはいられない。
この瞬間に感謝である。
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